マクロスF・F(フロンティア・ファイアー!!) 2
2.第二の手紙
数日前の事…
…突然の御手紙、大変失礼と存じます。
ですが、貴方にどうしても頼みたい事があり、こうして筆をとっています。
私はこの惑星エデン、ニューエドワーズ基地において、新型VF開発試験担当として、
新星インダストリーより出向してきた、ヤン・ノイマンという者です。
お話というのは、この開発試験対象…我が新星社と、ゼネラル社が共同開発した試作機、
YF-24、ペットネーム「エボリューション」についてなのです。
エボリューション(新生)の名前からも分かるとおり、
「VF-11よりも扱いやすく、VF-17よりすべての面で高性能に」
という統合軍からの無茶な要求に応える形で、我が社が開発していた本機ですが、
言うなれば椅子取りゲームの最中、割り込みをかけられる形で、
ゼネラル社陣営が共同開発という形をとって来たと、我々開発者は認識しています。
ただ、その事で告訴なり、訴訟なりと、とやかく言うつもりはありません。
貴方にとって、歌う事こそが戦いであるように、
私たちにとっては、良い機体を作り上げる事が戦いであると信じているからです。
ですが、貴方にどうしても頼みたい事があり、こうして筆をとっています。
私はこの惑星エデン、ニューエドワーズ基地において、新型VF開発試験担当として、
新星インダストリーより出向してきた、ヤン・ノイマンという者です。
お話というのは、この開発試験対象…我が新星社と、ゼネラル社が共同開発した試作機、
YF-24、ペットネーム「エボリューション」についてなのです。
エボリューション(新生)の名前からも分かるとおり、
「VF-11よりも扱いやすく、VF-17よりすべての面で高性能に」
という統合軍からの無茶な要求に応える形で、我が社が開発していた本機ですが、
言うなれば椅子取りゲームの最中、割り込みをかけられる形で、
ゼネラル社陣営が共同開発という形をとって来たと、我々開発者は認識しています。
ただ、その事で告訴なり、訴訟なりと、とやかく言うつもりはありません。
貴方にとって、歌う事こそが戦いであるように、
私たちにとっては、良い機体を作り上げる事が戦いであると信じているからです。
しかし、このまま泣き寝入りする事は、どうしても出来ない。
言うなれば、これは我々開発陣の我儘なのです。
私共の可愛い娘であるVF-19、これは貴方の代名詞とも言える機体ですよね。
この機体に慣れ親しんだ貴方が、孫娘とも言えるYF-24に乗り、
ゼネラル社テストパイロット共のYF-24のレコードを根こそぎ塗り替える。
これはYF-24の優れた機体性能が、我ら新星インダストリアルの技術によるものと
証明する、またと無いデモンストレーションになると思います。
テスト中、試験項目以外の指示は特にいたしません。あなたは好きなように飛び、好きなように歌っていただきたい。
貴方の為、VF-19に準じた操作系を設えたYF-24をご用意いたしました。
初めて乗るとしても、過不足は決して感じさせません。
私見ですが、過去に見た貴方の操縦についてこれるほどのエクスカリバー乗りを、
私は一人しか知らない。
現状、貴方がこのエデンにおける、最高の適任者なのです。
言うなれば、これは我々開発陣の我儘なのです。
私共の可愛い娘であるVF-19、これは貴方の代名詞とも言える機体ですよね。
この機体に慣れ親しんだ貴方が、孫娘とも言えるYF-24に乗り、
ゼネラル社テストパイロット共のYF-24のレコードを根こそぎ塗り替える。
これはYF-24の優れた機体性能が、我ら新星インダストリアルの技術によるものと
証明する、またと無いデモンストレーションになると思います。
テスト中、試験項目以外の指示は特にいたしません。あなたは好きなように飛び、好きなように歌っていただきたい。
貴方の為、VF-19に準じた操作系を設えたYF-24をご用意いたしました。
初めて乗るとしても、過不足は決して感じさせません。
私見ですが、過去に見た貴方の操縦についてこれるほどのエクスカリバー乗りを、
私は一人しか知らない。
現状、貴方がこのエデンにおける、最高の適任者なのです。
○月×日、1200時より、基地内3番ハンガーにおいて開始いたします。
どうかお願いです。私達の歌を、高く遠くに届けていただけませんか?
貴方にならこの気持ちがご理解いただけると、信じてお待ちしております。
どうかお願いです。私達の歌を、高く遠くに届けていただけませんか?
貴方にならこの気持ちがご理解いただけると、信じてお待ちしております。
敬具
シェリルは養父宛のこの手紙を、自分が初めに目に出来た事に感謝した。
行方など掴みようの無い養父の宛名を探し出したガッツ。
慇懃な文章の中、燃えてたぎる様な意地。
どれをとっても、養父のツボを突く手紙ではあったが…
「極め付けは、この一文よね…」
(どうかお願いです。私達の歌を、高く遠くに届けていただけませんか?)
歌、と言われた時点でもう決まったようなモノだ。
書いた人間は、明らかに養父と同じレベルのバカ(無論最上級レベルという意味で)
の扱いに長けている。
それともエクスカリバー乗りには、突き抜けたバカしかいないのだろうか?
その考え方に至って、シェリルはブルブルッと首を振る。
「いやいやいや…!私は違うわよ?私だけは…」
ね?と隣に浮いたペットロボットに同意を促す。
ディディーと呼ばれるマクロス7製のそれは、首を傾げるような仕草で答えるばかりだ。
とはいえ、とシェリルは考えた。これは前々からの計画実行のチャンスだ。
行方など掴みようの無い養父の宛名を探し出したガッツ。
慇懃な文章の中、燃えてたぎる様な意地。
どれをとっても、養父のツボを突く手紙ではあったが…
「極め付けは、この一文よね…」
(どうかお願いです。私達の歌を、高く遠くに届けていただけませんか?)
歌、と言われた時点でもう決まったようなモノだ。
書いた人間は、明らかに養父と同じレベルのバカ(無論最上級レベルという意味で)
の扱いに長けている。
それともエクスカリバー乗りには、突き抜けたバカしかいないのだろうか?
その考え方に至って、シェリルはブルブルッと首を振る。
「いやいやいや…!私は違うわよ?私だけは…」
ね?と隣に浮いたペットロボットに同意を促す。
ディディーと呼ばれるマクロス7製のそれは、首を傾げるような仕草で答えるばかりだ。
とはいえ、とシェリルは考えた。これは前々からの計画実行のチャンスだ。
今まで養父との模擬戦…とはいえ、ケツを取り合う程度のお遊びではあったが…
バルキリーの腕前において、シェリルは師でもある養父に、一度も土をつけた事が無い。
理由は明白だ、と考えている。シェリルの腕前に応えるバルキリーに出会わないせいだ。
今まで養父の赤いVF-19と競い合った際の機体は、VF-11、VF-17といった、
言っては何だが総合機体性能に劣った機体ばかりであった。
幼い頃から親しんだ赤いVF-19を借りて、養父の乗った別機体に勝ったことはある。
互いにVF-11や、VF-1に乗れば、7/3位の割合で勝ちを拾える。
でも違う、そうじゃない。
うまく言えないが、そういう事では無いのだ…
自分が巣立つ時、越えるべき翼は、あの赤いサンダ―パターンでなければ…!
そう思っていたシェリルに、この手紙は正に、渡りに船であった。
「フフフ…!期待してるわよ、エボリューションちゃん…!ディディー手伝って!」
そう言って、シェリルは返信の準備と、寄越された手紙の1200の文字を
1500へ書き直す作業を始めた…
バルキリーの腕前において、シェリルは師でもある養父に、一度も土をつけた事が無い。
理由は明白だ、と考えている。シェリルの腕前に応えるバルキリーに出会わないせいだ。
今まで養父の赤いVF-19と競い合った際の機体は、VF-11、VF-17といった、
言っては何だが総合機体性能に劣った機体ばかりであった。
幼い頃から親しんだ赤いVF-19を借りて、養父の乗った別機体に勝ったことはある。
互いにVF-11や、VF-1に乗れば、7/3位の割合で勝ちを拾える。
でも違う、そうじゃない。
うまく言えないが、そういう事では無いのだ…
自分が巣立つ時、越えるべき翼は、あの赤いサンダ―パターンでなければ…!
そう思っていたシェリルに、この手紙は正に、渡りに船であった。
「フフフ…!期待してるわよ、エボリューションちゃん…!ディディー手伝って!」
そう言って、シェリルは返信の準備と、寄越された手紙の1200の文字を
1500へ書き直す作業を始めた…
その日の夕食時、ブラブラとホテルに帰って来た養父に、届いた手紙を渡す。
固パンを毟りながら「へへっ!オモシれぇ奴じゃねぇか…!」
と、呟く養父に(ゴメンナサイおじ様…)と心で十字を切り、数日後に
控えた巣立ちの日の為、荷造りを進めるシェリルであった…
固パンを毟りながら「へへっ!オモシれぇ奴じゃねぇか…!」
と、呟く養父に(ゴメンナサイおじ様…)と心で十字を切り、数日後に
控えた巣立ちの日の為、荷造りを進めるシェリルであった…
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